SPC(特定目的会社)とは、何ですか?
はい、SPCは不動産等を流動化するための資産取得およびその資産を裏付けした証券
を発行する会社です。
SPCは(Special Purpose Company=特別・目的・会社)です。
平成12年に「資産の流動化に関する法律」(SPC法)として改正・改名されました。
商法上の会社ではなく、組織・資本面で簡素化されたSPC法による特別形態会社です。
また、業務も制限され「不動産等を流動化するための資産取得およびその資産を裏付けした証券
を発行」しか行うことができず、それ以外の業務を行うことは禁止されています。
これは、投資家保護にために、他の業務を行うことで発生するリスクを廃除するためです。
また、SPCは、所有する資産の管理処分を自分で行うことはできません。
SPC(特定目的会社)の流動化の中での業務の流れとしては主に下記のよな役目をします。
・原資産保有者(オリジネーター)は、所有不動産をSPCに譲渡して、
その売却代金で資金を調達する。資産は原資産保有者から法律上分離
され、現資産保有者が破綻しても、その影響を受けないようにする。
・SPCは銀行から一時的に借入を起こす。
・SPCは借入金で現資産保有者に売買代金を支払う。
・SPCは、取得した不動産を裏付けに証券を発行し、投資家に販売する。
この場合、SPCは、リスクを分散するために、複数の不動産プールして
扱い、その一団の不動産を裏付けに証券を発行する。
・投資家は、証券を購入し、代金をSPCに払う。
・SPCは、証券の販売代金で銀行へ返済する。
・SPCは、不動産の管理運営を一括して専門の管理会社に委託する。
・管理会社は、テナントへ賃貸する。
・テナントは、管理会社へ賃料を支払う。
・管理会社は、SPCのへ賃貸収益を支払う。最終局面では、SPCは不動産
を売却して売却代金を得る。
・SPCは、これらの収益(賃料、売却代金)から、投資家に利子・配当の
支払いおよび元金の償還を行う。