競売不動産の買受手続きとはどのようになものですか？

はい、

・手続きの概要

現在では、「期間入札」の方法で行われています。

「期間入札」とは、一定の入札期間を定めて入札を受け付け、
開札期日に開札を行って、最も高い買受希望者に売却されます。

「期間入札」では、他の買受人と顔を合わすことなく、入札期間内に
自由に買受けを申し出ることができます。

入札希望者は裁判所内の執行官室で入札用紙をもらい、必要事項を記入
します。（入札用紙は直接執行官に提出してもよいし、書留による郵送
でもかまいません。）

「期間入札」の内容は、裁判所が行う公告により知ることができます。
この広告は、入札期間開始日の2週間前までに裁判所に掲示され、新聞、
ホームページ等に概要が掲載されます。

競売の買受価格は、平成17年4月以降から、売却基準価格（従来の最低売却価格並み）
から２割低い買受可能価格を定め、それ以上の額であればよいことになっています。

・裁判所で見ることができる書類

一般に「３点セット」と呼ばれています。

「３点セット」とは、【物件明細書】【現況調査報告書】【評価書】の３つの書類です。
　これらは、裁判所に備え置かれ、自由に閲覧が可能です。また、インターネットでの
　取得も可能です。

【物件明細書】には、不動産を買受けたときに引き継がれなければならない賃借権等の
　　　　　　　権利の有無などが記載されています。

【現況調査報告書】には、不動産に関する権利関係や、その不動産に占有者がいる場合
　　　　　　　　の記載（占有者の氏名や権利の内容）などが記載されます。
　　　　　　　　これらは、裁判所の執行官が現地調査の上、記載・作成されます。

【評価書】には不動産の物的状況およぼその不動産の評価額等が記載されています。
　　　　　不動産鑑定士により作成されます。


＊かつての「競売手続き」は、競売期日に裁判所に買受人が集まり、文字どおり
　競り上げる方法で行われていました。競り売りは買受希望者が1か所に集まって
　行うため競売ブローカー等や非日常的な団体、その他等と一緒になり、一般の人は
　参加しづらい雰囲気中での競売参加でした。
　法律が代わり、上記のように「期間入札」を利用することで、非常に参加しやすい
　状況となっていると思います。

＊また、当時とは違い、競売物件に対する金融機関の融資制度も協力的になっていて、
　一般の方の参加できる状況が整いつつあります。