競売不動産はどうして安いのですか?
はい、
通常の一般市場での物件の売買と比較してみていきましょう。
一般市場に出ている物件の場合は、持主が自分からすすんで売りに出します。
競売物件の場合には持主の意に反して強制的に売りに出されます。
これらが大きな違いです。
また、一般市場に出ている物件は、物件に付着する負担をなくした上で引渡します。
引渡し時にも、中古住宅であれば、代金決済時には、売主は引っ越して荷物はなく、
購入者はすぐに入居ができるのが普通です。
競売物件の場合は、無理やりに売り出されるわけですから、大部分が「あるがまま」の
状態で売り出されてしまいます。賃貸人が居住していたり、場合によっては不法占拠者
がいたりする場合もあります。
あるいは、代金を裁判所に納めた時点で、まだ売主が住んでいたりして、買主がすぐに
は住めない場合も頻繁にあります。
空家になっていても、荷物がそのまま放置されいる場合も当然のようにあります。
また、よく調査をしないと落札をしたがいいいが、第三者が占有して、占有権限が
買受人に「対抗できる」場合には立ち退いてもらえなかったり、「対抗できない」場合
にも、簡単には立ち退いてもらえない場合もあります。
上記のように、競売不動産は、購入してもすぐに買受人が使えるとは限らないわけです。
主催者である裁判所はそれらに対して物件の内容ともども、保証してくれません。
(裁判所はあくまでも手続きを行うだけです。)
これらのことから、一般市場にでている物件に比較して、かなりのリスクが伴います。
価格的には、競い合う元となる価格(売却基準価格)になりますので、通常の価格
よりは、かなり低く設定された価格になります。
これら、種々の理由により、競売物件の価格は、一般の市場に出ている物件と比較して
数十パーセント低いのは通例になります。
競売物件がお宝となるかどうかは、3点セットを読みこなし、買受ける側の調査や目利き
に比重がおかれます。
リスクも大きいからこそ、メリットも内在しているわけです。