組合(不動産共同事業)の仕組みはどうなっていますか?
先のQ&Aでの不動産共同事業における「組合」の仕組みです。
組合とは、各人が金銭その他の財産を出資して、共同で事業を営むことを目的とする
もので、任意組合と匿名組合の2つの形態があります。
任意組合と匿名組合では、成立手続きや権利構成に違いがあります。
組合員は、自分の財産を出資して組合を作ることに同意したわけで、その時点で
組合という枠の中に組み入れられた自分の権利を、直接的に行使できなくなります。
任意組合を例にとると
組合成立前は、各人の共有持分権にもとづき共有物の分割を主張でき、賃貸ビルの一部分を
自分のだけの単独所有権にすることが可能ですが、共有持分権を出資して組合員となった
あとでは、そのような主張はできまなくなります。
このように組合という仕組みは、各人の権利を手元に留保させながら、それわを組合という
箱の中で取り込み、団体性を確保して、バラバラになりがちな共有持分権を安定化させる
機能を果たします。
組合のもう1つの役割として、組合には、税務上の導管制が認められていることです。
*導管制…収益が単に通り過ぎるだけで課税されない。