任意組合と匿名組合との違いは何ですか？

次の３つの事柄から見てみます。

まず、所有関係です。
任意組合では、事業物件の組合員全員の共有財産なのに対し、
匿名組合では、営業者（不動産事業者）に対して金銭を出資
するため、事業物件自体は営業者の財産となります。
任意組合員は不動産の共有持分を持っているのに対し、
匿名組合員は所有権がなく、ただ配当を受ける権利と組合を
脱退する際の出資金返還請求権を持っているにすぎません。

次に業務執行の面で、
任意組合では、所有権を共有する組合員が共同して不動産事業を
行うのが原則となっていますが、実際にはデイベロッパーが業務
を行っています。
匿名組合では、営業者が事業に関するすべての意思決定を行い、
組合員は事業を監視する立場にあるだけです。
業務面は実質的にはさほど変わりはないようです。

次に責任の面から
任意組合員は無限責任を負います。
匿名組合員は、自分が出資した範囲内の有限責任です。
責任免から見ますと匿名組合の方が、一般の投資家にとっては
手軽です。実際にこの匿名組合型が多く使われているいるようです。