相続した不動産、どうする? 連載企画全11話 【第2話】
【相続トラブルの火種】家族の想いと現実のすれ違い|遺言・不動産でよくある3つの誤解
【家族間でのすれ違いと誤解からトラブルが】
「親の気持ちは尊重したいけど、実際はそう簡単じゃない」
そんな声を、不動産の現場ではよく耳にします。
相続や遺言、不動産の扱いにおいて、“家族同士だからこそすれ違ってしまう”場面がたくさんあるのです。
今回は、**家族間でよくある「3つのすれ違い・誤解」**を紹介しながら、
相続トラブルを未然に防ぐヒントをお届けします。
◆ 誤解①「親が“残す”と言ったから大丈夫」
多くのご家庭で、こんな会話が交わされています。
「この家は長男が住むって、親父が言ってたから」
「もう“うちのもの”ってことでいいでしょ?」
…ですが、口頭の約束には法的効力がありません。
遺言書などの法的文書がなければ、法定相続により他の兄弟姉妹も権利を持つため、
後々トラブルになるケースが非常に多いのです。
◆ 誤解②「誰も住んでいない=勝手に売ってもいい」
相続した不動産が空き家になっていると、
「誰も住んでないし、売ってもいいよね」と軽く考えてしまいがちです。
しかし、共有名義の場合、勝手に売ることはできません。
全員の合意と手続きが必要です。
さらに、名義が故人のままの場合は相続登記をしておかなければ、
売却も登記変更もできず、買主がつかないまま何年も放置される例もあります。
◆ 誤解③「親の思いは伝わっているはず」
親がエンディングノートに「この家は長男へ」と書いていたとしても、
それを受け取る側の兄弟姉妹が納得しているとは限りません。
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「なぜ長男だけが家をもらうのか?」
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「私は何ももらえないの?」
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「昔から兄弟仲が良くない…」
こんな感情のズレが、あとになって一気に表面化します。
エンディングノートに書くことも大切ですが、
“生前にきちんと話し合っておく”ことが何よりのトラブル予防です。
【不動産が絡むと揉めやすくなる理由】
お金や預貯金は分けやすくても、**不動産は「分けにくい資産」**です。
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土地の境界が曖昧
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共有名義で処分できない
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誰かが住み続けているため売れない
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修繕や管理費がかかる
こうした「面倒さ」があるため、不動産相続は想像以上にトラブルになりやすいのです。
【当社では、こんな相談をお受けしています】
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親の不動産を、将来どうするか悩んでいる
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名義や登記の状態がよくわからない
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兄弟で話し合うきっかけを作りたい
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今は売らないが、将来に備えたい
現地調査や名義確認は無料で対応しています。
第三者として間に入ることで、家族間で冷静に話し合えるケースも多いです。
【まとめ】
家族の「想い」は大切です。
でも、法律・不動産・感情の壁は、それだけでは乗り越えられません。
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言葉だけでは不十分
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放置するとトラブルになる
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今、元気なうちに準備することが大事
“まだ先”と思っている今こそ、「話し合い」と「確認」を始めてみませんか?
📩 初回の現地確認・名義チェックは無料です。お気軽にどうぞ!
🛑【次回予告】
次回は、「不動産が相続できない?登記・名義の問題とは」についてお届けします。
いざ売ろうと思ったら名義が親のまま…というケースで何が起きるのか、事例を交えて解説します。
エステート丙(ひのえ)since 2014 