相続した不動産、どうする? 連載企画全11話 【第7話】
【売れない家の理由】親名義のまま?未登記?|相続不動産の“登記トラブル”にご注意を!
【最大のハードルと解決法】
「親の家を相続したけど、売れないと言われた」
「名義が親のままでも、売却できるんじゃないの?」
そう思っていたら、実は大きな落とし穴が…というケースが増えています。
相続した不動産を売却・活用するうえで、
“登記の状態”が最大のハードルになることがあります。
今回は、不動産の「未登記」「登記名義のまま放置」「登記漏れ」といった
よくあるトラブルとその解決方法についてお伝えします。
◆ よくある登記トラブル3選
① 親名義のまま、相続登記していない
→ 不動産の売却・名義変更ができない
→ 登記義務化の対象になり、罰則の可能性も
② 建物が未登記(登記簿に存在しない)
→ 建物の所有権を証明できず、買主が不安を感じる
→ ローンが組めないなど、売却が困難になるケースも
③ 古い名義のまま数世代にわたって放置
→ 相続人が増えすぎて、誰の許可を取ればいいか分からない
→ 話がまとまらず、結果的に売却不能に
◆ 登記が整っていないと、なぜ売れないの?
不動産は「登記されている名義人=法律上の所有者」がはっきりしていないと、
売却契約・登記移転・住宅ローン審査など、すべての手続きが進みません。
どれだけ「自分が相続したつもり」でも、
登記簿に名前がなければ売主とは認められないのです。
◆ 買主にもデメリットが大きい
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登記が曖昧な不動産は「リスク物件」とみなされる
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ローン審査が通らない(銀行が嫌がる)
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所有権トラブルに巻き込まれる可能性がある
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登記費用を負担させられる不安
結果的に「買い手が見つからない」状況になりやすいのです。
◆ 解決するためのステップ
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登記簿を取得して、名義と現況を確認
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必要であれば相続登記を行う(司法書士と連携)
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未登記の建物がある場合は、表題登記を行う(土地家屋調査士が対応)
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相続人が複数いる場合は、遺産分割協議を実施
※放置すればするほど、費用・時間・人間関係の負担が増します。
◆ 当社でできるサポート
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登記内容の現況調査(法務局・現地調査)
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相続登記・建物表題登記のサポート(提携士業あり)
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境界問題・隣地との立ち合いサポート
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「売却に向けた登記の整理」に関するアドバイスと段取り支援
「今の状態で売れるのか?」を最初に確認するだけでも、大きな前進になります。
【まとめ】
「名義が親のままでも大丈夫」
「建物が古いから登記されていなくてもいいだろう」
そんな“思い込み”が、不動産売却をストップさせる原因になります。
登記が整っていない=不動産が“動かない”ということ。
そして動かせない不動産は、やがて**負動産(ふどうさん)**になってしまうかもしれません。
少しでも気になったら、まずは現況確認から始めましょう。
📩 登記チェック・相続不動産売却の相談、初回無料で対応しています。 📩メールでのお問合せはここから
名義の整理から現地確認まで、ワンストップでサポートいたします。
🛑【次回予告】
次回は、「親の希望をかなえる家の売り方|“想い”を残しながら売却する方法とは?」
単に“売る”だけじゃない、感情に寄り添う売却プランをご紹介します。
🔍 連載記事一覧(各話へのリンク
第1話| 遺言とエンディングノートの違いとは?
第2話| 家族の想いとすれ違いが招く相続トラブル
第3話| 親名義のままでは売れない!相続登記の基本
第4話| 共有名義の落とし穴|“誰も動けない”状態とは?
第5話| 空き家を放置するとどうなる?法的・税的リスク
第6話| 相続不動産を売却するには?手順と必要書類
第7話| 登記されていない建物は売れない!? 見落とし注意点
第8話| 親の想いを残す売却の方法|心の整理と向き合い方
第9話| 高く・早く売るためにやっておくべき5つの準備
第10話| 売らずに貸す?空き家を“活かす”という選択肢
第11話|残す・活かす・手放す…判断のための最終整理