相続した不動産、どうする? 連載企画全11話 【第5話】
【相続した空き家を放置すると?】知らないと怖い管理不全・相続放棄のリスクと対策
【空き家放置で起こる問題点】
「親の家が空き家になってしまった…」
「相続するつもりはないから、そのままにしている…」
そんなご相談がここ数年で急増しています。
でも実は、「放置された空き家」は思わぬリスクをはらんでいるのです。
今回は、空き家を放置したときに起こり得る問題と、今できる対策についてお伝えします。
◆ 相続放棄=“空き家と無関係”ではない!?
「相続放棄すれば、その不動産にはもう関係ないですよね?」
実はこの認識、半分正しくて、半分間違いです。
相続放棄をしても、正式に“次の相続人”が登記・管理をしない限り、
**誰も責任を持たない“宙に浮いた不動産”**になります。
この状態では:
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所有者不明のまま放置
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管理義務があいまい
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近隣住民に迷惑をかける
といった問題が表面化しやすくなります。
◆ 空き家の放置で起こるトラブルとは?
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建物の老朽化・倒壊リスク
→ 強風や地震で一部が落下し、第三者に被害が出る可能性も -
雑草・ゴミによる景観悪化や害虫発生
→ 近隣住民からの苦情や自治体からの指導が入ることも -
不法侵入や火災の危険性
→ 誰も住んでいないことを狙った不審者の侵入や放火の事例も… -
固定資産税だけが毎年かかる
→ 利用もできず、費用だけが積み重なる状態に
◆ 自治体から「特定空家」に指定されると…
空き家対策特別措置法により、
状態の悪い空き家は自治体から「特定空家等」に指定されることがあります。
これに指定されると:
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改修や撤去の「勧告・命令」が出される
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固定資産税の優遇(住宅用地の特例)が解除される
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行政代執行で強制撤去、その費用を請求されることも
つまり、相続放棄しても“責任ゼロ”にはならない可能性があるのです。
◆ 空き家を放置しないために、今できる対策
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相続人全員で方針を決める(売る・貸す・活用する)
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管理をプロに任せて、近隣迷惑を防ぐ
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将来売却のために、登記や名義整理をしておく
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必要に応じて、空き家バンクや自治体制度を活用する
「売れる状態にしておく」「誰が管理責任を持つかを明確にする」だけでも、
大きなトラブルは防げます。
◆ 当社でできるサポート
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空き家の現地確認と状態調査
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名義の確認・相続登記のサポート
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売却・活用のためのご提案
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空き家バンクや公的制度の活用アドバイス
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士業との連携で法的な整理も対応可能
「まだ使う予定がないけど、気になっている」という段階でも大丈夫です。
【まとめ】
空き家は、持っているだけでは資産にはなりません。
むしろ、管理や税金の面で“負担”になるリスクの方が大きいのです。
特に「相続放棄すれば安心」と思い込んでいる方は要注意。
実際には「次に管理すべき人」がいない限り、問題は宙ぶらりんのまま残ります。
家族の将来のために、
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🛑【次回予告】
次回は、「相続した不動産を売却するには?|必要書類と流れを解説」
いざ売ろうと思ったとき、何が必要で、どんな手続きが必要なのかを詳しくご紹介します。